食品値上げ、5月は3倍800品目超 缶コーヒーは25年ぶり
帝国データバンクは28日、主要な食品メーカー195社が5月に前年同月の3倍の824品目を値上げすると発表した。メーカーは大型連休前後のかき入れ時の値上げを避けるため4カ月ぶりに1000品目を下回った。原材料高の影響は続いており、6月の値上げは約3300品目に達する見通しだ。
5月は飲料大手が25年ぶりに缶コーヒーを一斉に値上げする。サントリー食品インターナショナルは主力商品「ボス レインボーマウンテンブレンド」(185グラム)のメーカー希望小売価格(税抜き)を115円から140円に引き上げる。はごろもフーズはサバの不漁やエネルギー価格の上昇を受け、サバ缶やゆで小豆缶など22品目を5月から値上げする。
外食では、焼き鳥チェーン「鳥貴族」が全品均一価格を10円引き上げ360円にする。2022年4月に続く値上げとなる。
小麦価格上昇の影響も広がっている。輸入小麦の政府売り渡し価格は4月に22年4月〜23年3月に比べて平均5.8%上昇した。山崎製パンは7月から食パンと菓子パンを平均7%値上げする。
帝国データによると、1〜7月の値上げ品目はすでに2万815品目と前年同期の約2倍に上った。23年は秋にも3万品目(22年は2万5768品目)を超える可能性がある。
原材料価格や物流費の高騰を受け、食品・サービスなど幅広い分野で値上げの動きが広がっています。最新の記事をまとめました。